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洛中洛外図屏風で芸術がちょっと分かった気になった私

たまたま見たテレビ番組で狩野永徳が描いた「洛中洛外図屏風」を画家の方が「実際を描いたのではなく実感を描いたのではないか」と評されていました。個人的にインパクトが大きく頭に残った言葉でした。

さすがプロの画家は見る目が違う、すごいと感服。

「実際より実感」が気に入ったので使わせてもらおうとルンルンしていたら、「芸術って「哲学」なのかもしれない」と思い浮かんできました。

 

芸術とは、作者のイマジネーションやリアルをその人の色を付けて形にするものだと解釈していました。

芸術作品というものは、作者の中にある、言葉では表現ができない抽象的な観念を具現化したものなのかも。

この世にある言葉では足りない、表現しつくせないから絵や造形はたまた音楽でそれが表現されていて、だから「見る、聞く」とは言わず「鑑賞」と言うのでしょう。

作者の意図するところをつかみ取り自分なりに咀嚼して考察する。好きな作品とはそのやり取りを無意識に重ね、見る目も養われ知らず知らずさらに深みに嵌っている。まるで作品の中に潜んでいる作者に翻弄され迷宮に迷い込んでいくようです。

美術がつきつまった先に芸術があり、そこには大きな沼が待ち構えているのかもしれません。

 

 

 

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